今日はちょっと前置きが長いです。
昨日、郵便局に行きました。ボゴール市内にある一番大きな郵便局。 東京の事務所で急ぎ必要な書類をEMSで郵送するためです。 そのままお昼ご飯も食べてこようと、11時少し過ぎに家を出ます。 「混んでなければイイなぁ」という私の期待を裏切って、郵便局は大混雑。 でも人が多い割には閉まっているカウンターが多いぞ!? 郵便業務のカウンターは3つあって、3列のうち空いているところに並ぶのが常なのですが、 昨日は1列だけがごった返していて、他の2つのカウンターが閉まっていました。 お昼休み休憩にはまだ早いし、どうしてだろう...と思いつつも、仕方なく長い列の後ろに並びます。 列に並ぶときにいつも思うのですが、インドネシアの人って、必要以上に密着するんですよね。 並んでいるときは、車間距離ならぬ人間距離をそこそこ取って欲しいのですが、 なぜかピタッと後ろに着かれるのでとっても不快。 私の後ろに並んだおじさんが動くたびに私の体に触れ、すごくイヤな感じです。 人の密度も高いからとても暑苦しいし、後ろのおじさんはモゾモゾ動くしで不快感は120パーセントを越えます。 そんな状態のまま30分ほど並んでようやくカウンターにたどり着き、 担当者が私の郵送物の相手先住所をパソコンに入力し始めます。 しばらくカチャカチャとキー入力していましたが、突然、あっ、と声を上げキーの連打を始めます。 嫌な予感... しばらくの後、担当者はスッと立って、 「皆さん、すみませんがパソコンがフリーズしてしまったので業務の継続が出来ません! いつ復旧できるかも判りません」 と声を張り上げます。 私:「ちょっと、私の荷物はどうなるの?」 担:「いつ復旧できるか判りませんが、お待ちください」 私:「ありえないでしょう! そっちのカウンターにあるパソコンでは出来ないの?」 担:「昨日の落雷で2つのパソコンは故障してしまいました。起動するのはこのパソコンだけなんです」 なるほど、3つあるカウンターのうち、2つが閉じている理由がわかりました。 たしかに一昨日はものすごい雷雨で、私も急ぎの作業を中断してパソコンのコンセントを抜きました。 でも理由が判ったからといって、いつ復旧できるか判らないパソコンが直るまで待っているわけにもいきません。 私:「フリーズしたんなら再起動すればいいんじゃないの」 担:「技術者の許可なく再起動できない決まりです。それにせっかく入力したあなたの相手先の住所を再入力しなければならないし...」 ん? ん、ん、ん? なんだかとっても納得いかない理由です。 私:「それならマニュアルでやってよ。手書きで対応できるでしょ」 担:「いえ、もう入力のプロセスを始めてしまいましたので、手書きへの変更は出来ません!」 私:「そんなはずがあるかい! もういいよ、別の郵便局へ行くから荷物返してよ」 担:「ですから、入力のプロセスを始めてしまったので、もう取り消しも出来ません」 私:「じゃあ、私はどうすればいいのさ?」 担:「ですから、少々お待ちください」 私:「少々、っていつまで待つのよ」 担:「私にもわかりません...」 あ~、久しぶりに典型的なインドネシア的不条理に巻き込まれました。 PCが壊れたりフリーズするのはわかる、アンタのせいじゃないよ。 でも、その後にマニュアル対応できないとか、キャンセルすら出来ないというのは、どうなのよ。 アンタの対応次第でどうにでもなるんじゃないの? そんなことを考え始めると、もともと高かった不快感が跳ね上がってイライラがピークに達します。 「怒っちゃいけない、怒っちゃいけない。これがインドネシア。こんなのまだ序の口じゃないの」 と懸命に自分を落ち着かせる努力をします。 順番待ちに30分、カウンターでの無益なやりとりに15分。 さぁ、この状況をどうしたものか...と考えているうちに、窓口業務の責任者登場。 30代前半と見受けられる女性の方でした。 責任者は担当に何が起こっているのか説明を求めます。 その説明を聞いた責任者、担当を一括。 「何やってるのよ、こんなにお客さんが並んでいるじゃないの! マニュアルで対応しなさいよ」 言うが早いか責任者は机の引き出しから記入用紙を取り出すと、 私の郵便物を手に取り、住所を手書きで記載し、料金を受け取って、控えに領収印を押します。 やっぱりマニュアル対応できるんじゃないか! 責任者氏の手際のよさに感心したのですが、担当氏の無能さを思い返すとイライラがぶり返してきます。 この国ではイライラしたら負けなのだとわかっているのですが、気持ちが収まりません。 こんなときはカルシウム摂取だ、と思い、お昼ご飯はヤギの串焼きに決めました。 郵便局から歩いて5分ほどのところに、有名な串焼き屋があるのを思い出しました。 ヤギの串焼きを食べようと思い立つと、頭の中はもうヤギで一杯です。 本日のメニューはヤギしかありえない状態になっています。 肉汁が滴る焼きたての串焼きを思い描きながら食堂にたどり着き、 入り口をくぐるとメニューも見ずにヤギの串焼きを注文します。 すると、焼き台にいたおじさんが一言。 「今日はヤギ、売り切れです」 なんともツイてない一日でした。 結局昨日は口に出来なかったヤギの串焼き、インドネシア語では「sate kambing(サテ・カンビン)」と言います。 sateが串焼き、kambingがヤギの意です。 シンガポールなどではsatayと記されていますね。 大体どこの店でも鶏肉を使ったサテ・アヤムと、ヤギ肉を使ったサテ・カンビンを出し、 タレは甘辛醤油のものとピーナッツ・ソースのものを選ぶことが出来ます。 ヤギはこんな風に店の前に吊るしてあることが多いです。 小さな焼き台で炭火焼き。炭はヤシ殻のものが多いかな。 滴る肉汁が食欲をそそります。 写真のサテ・カンビンは甘辛醤油仕立て。 これにピーナッツ・ソースをかけるのもおいしいです。 皿にはサテのほかに、トマトや小玉葱、生唐辛子などが盛られています。 撮影はK200D & DA*16-50mmF2.8
by asang
| 2010-02-06 22:07
| Daily life
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